コロナに倒れた力士、勝武士(しょうぶし)さんを悼む

コロナに倒れた力士、勝武士(しょうぶし)さんを悼む

なんという悲しいことでしょうか。

新型コロナウイルスに感染し、力士が亡くなるという痛ましいニュースが報じられました。

亡くなった力士、勝武士(しょうぶし)さんは、お知り合いの力士でした。

 

しかも28歳という若さ。

年が若ければ、症状は重くならない?というすでに世間に広まった噂は本当に当てにならないものです。

 

私はこの勝武士さんの相撲が好きで、

部屋でお会いすると難度が一緒に写真を撮ってもらっていた。

 

 

勝武士さんは屈強な身体の持ち主だった。

何度か高田川部屋の稽古を見学させてもらったことがあるが

積極的に土俵に上がり、全身全霊を込めて稽古

していた姿を思い出す。

 

力士は、よく素足でドンドンと土俵を踏み鳴らすが、

勝武士さんの踏み鳴らす音は

桁違いに大きく、彼がドンドンと土俵を踏み鳴らすと、

稽古場の床全体が揺れるほどだった。

 

 

そんなに強く踏み鳴らすと、足が折れちゃうんじゃないか?と

見てるこちらが心配するくらいの

力強い足音だった。

あんなに頑強だった勝武士さんが、、、病気で倒れるなんて。

 

悲しくてたまらない。

 

高田川親方の心情を察すると、、、とても言葉にならない

 

稽古のときも本当の親のように、

心配して気を使いながら指導をする親方。

 

意外かもしれないが、高田川親方の指導は、

無理、無茶、をすると逆に怒られる。

 

「ダメだ、そんな稽古したら怪我をするぞ!」と

と力士の体のこと、怪我のことを常に

心配しながら指導されている。

 

親方や部屋の仲間たちの悲しみを思うと、

本当に涙が流れてくる。

 

28歳…ご両親も私と同じ世代なのではないだろうか?

 

自分の本当に知ってる人が、

新型コロナウイルスで亡くなるということを

初めて体験しました。

 

志村けんさん、岡江久美子さん、二塚直紀さん、

著名人の方がコロナで亡くなったニュースは読みましたが、

実際に知っている人が亡くなるのは、

こんなに辛く悲しいことなのか、と

 

我がごとになってみて、ようやくその悲しみの深さを思い知っている次第です。

 

勝武士さん、一緒に写真撮ってください!とお願いすると

自分でいいんですか?とはにかみながら応えてくれた。

勝武士さんとだから撮りたいんですよ!いうと

とても喜んでくれたのですが、本気でそう思ってました。

 

 

小さな体でも全身でぶつかっていくスゴイ相撲取りでした。