TV業界をフリーで30年生き延びているワシが、仕事がなくなる恐怖に耐えている方法。

私は学生時代から、

30年以上をフリーで生きてきた。

ナレーターだが、30年間芸能事務所に所属せず

浮き沈みの激しい?テレビ界で生きてきた。

仕事はマネージャーではなく自分で取って来たものだ。

実に、幸運なことに今日まで生きて来た。

運 が良かったねーと褒められる。

本当に運が良かった。

しかし、もうはっきり言おう。

運だけで30年間フリーは務まらない。

泣いたって喚(わめ)いたって、番組が終わるときは

終わる。無情に終わる。

アナタは簡単に捨てられる。

そういう世界なのだ。

 

 

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でも30年も生き延びて来た。

言ってみれば

 

一匹「ロバ」だ。← cf. )一匹オオカミ

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草食動物には草食動物の闘い方がある

だから

必死で、仕事を失わない布石を打っているし、

あの手この手は打っているつもりだ。

それでも、、、いつかは終わりの日が来る。

だから

重要なのは

絶望の淵に立たされたとき

人はどうそれをかわすのか?なのだ

 

 

もちろん

いつでも「無職」になるかもしれない覚悟と

背中合わせで生きている。

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「いつクビになってもしょうがない」

といつも思ってる。

その覚悟は人一倍している。

しかしだ、しかし、

でもツライんだ。痛いんだよ

ワシはメンタル弱い人間だ。ヨワヨワだ。

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30年やってても、あの恐怖はやって来る。

「番組が終わります」という報告を受けると

あの絶妙にイヤーな空気が場を支配する

(※ 例外はめちゃイケかな?)

 

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pixabay

 

悔しくて、涙が溢れそうになることもある。

俺はちゃんとやってたのに、、、

なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?

いつも番組終了が決定したあとで報告受ける

我々ナレーターには、何も手を打つことが出来ない。

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え、番組終わるの?早く言ってよおー!

 

このように

散々、覚悟して、覚悟して、

衝撃に備える態勢を取っていてもしていても

これほどショックを受ける

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痛い、、、

何も準備してない人は

本当に自殺しかねない世界だ。

全国の経営者で「自殺の方法」を

考えたことのない人はいないだろう

その気持ちはよくわかる

だからFacebookなどでフリーの人が

「仕事もらえました!」などと書いてると

超いいね!を押しまくりたくなる。

 

 

今は絶望モードではないので、

これを書いている今この瞬間は「死」は

私の頭をよぎらないが

私にもMAX絶望期があった。

誰にでもあるだろう。

その時に死ななかったのは

怖かったからだ。ただただ怖かったからだ。

 

 

もっと強烈な、「本当の地獄」を

見ていないから、とも言える

本当に極限まで追い込まれたら

人は、腑抜けた魂のヌケガラのようになり

死を歓迎するような心理的状態になるという。

こうなると、怖い。

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昔、ある政治家がホテルで首を吊って死んだ

逮捕寸前だった彼は

毎日、毎日、朝から晩まで

マスコミに追い回されて

それでも必死に弁明していた。

ところが、

ある日突然 何か吹っ切れたように

「明日すべて明らかになります」みたいなことを

さらりと答えてホテルに消えた。

「あ、この人ひょっとして?!」とすぐに思った。

翌日、首を吊って死んだ(諸説あり)

 

あの政治家が首を吊ったほどの地獄はまだ見ていないのかも知れない

 

とにかく死ななかったが、今日まで生きて来たのには、

草食動物には草食動物の闘い方がある

からだ。

 

仕事を失ったら

すぐに2つのことをやらなければならない

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まず「お金」を確保。

生活資金を何とかしなければならない。

具体的には、会社員で解雇されたら「一刻も早く」ハローワークに行って「失業保険の手続き」「求人申し込み」を行わなくてはならない。とりあえずこれは早急にやってしまうこと。

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照れることはない!堂々と行くのだ。

とにかく再就職が決まるまでの「お金」確保しなければならない。

これがお金のケアだ。

失業保険をもらい、しばらくこれで凌ぐのだ。

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そして仕事を探すのだ。

しょうがない。ライオンに噛まれてしまったが、死ななかったのだ。

新しい草地を見つけに行くしかないのだ。

言っておくが、これはサラリーマンの話だ。

フリーランサーには失業保険はない。

 

 

でも実はそれと同じか、それ以上に大事なのが 心のケア 

お金よりも、心のケアが大切なんですよ!

友達がいるなら甘えるがいい、酒で紛れるなら飲んだらいい、

一人になって泣いて、わめいて、怒って、狂って、慟哭して!

一人部屋の中で感情の爆発の最高点まで行ってみよう。

これでなぜか心的ショックが軽減される。

乱暴な言い方だが

一度錯乱状態になってみるべきだ。

たぶん、筋トレってそれに近い行為なんじゃないかな?

 

Homelandというドラマシリーズを見たことがあるだろうか?

あのドラマの主役CIA調査官の「キャリー・マティソン」

彼女は、ほとんど「逝っちゃってる」人だ。

もう泣いてるときの顔などは

制御不可能のぶっ壊れっぷりだ。

なのに的確に犯人を見抜いている。

仕事上、「どうかしちゃってる!」

クリエーターたちをたくさん見て来たが

人の才能とは、そういう「地球軌道の外を翔んでる人」

の中にある。

電波系だ、電波少年だ!?ん、違うか?(笑)

もとい、

あのキャリーのように一度「ぶっ壊れて」みるのだ。

ドラマ見たことない人に

ワシの未熟なペンでどこまで

それを伝えることができるか自信がないが

彼女は泣くとき、

このくらい「ぶっ壊れて」泣く。

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演技なんだが、そのあまりに迫真の演技に、本当にこの女優クレアー・デインズもマジで病気?なんじゃないか?と思ってしまう。

彼女はバイポーラー(双極性障害、←つまり極端に激しい躁鬱?)であり「薬物」を使ってその発生を抑えている ←という設定だ。

ワシだって怖いんだ。

人前では泣いてないようにしてるが

一人になったらキャリーだ。完全に錯乱している。

キャリーじゃなくて

「錯乱坊(チェリーだ)」←ちょい懐かしい

そして、立ち直るために

自分に小さな勇気を着火してくれるツールを持たなければならない

これが重要なのだ。

苦しい時に読む本とか、

聞けば元気になれるCD、音楽、

これを見た時めっちゃ感動した映画、、、

意外かもしれないが「聖書」はかなりのパワーを持っているぞ!

高校生のころ嫌なヤツに会ったら主の祈りの一節を唱えていた

我らをこころみにあわせず、悪より救いいだしたまえ。

我らをこころみにあわせず、悪より救いいだしたまえ。

我らをこころみにあわせず、悪より救いいだしたまえ。

だいたい3回くらい唱えると、

嫌なヤツは寄ってこなくなった(と感じた)。

そして、どんな最悪の状況の中でも

小さな勇気を持つことがとても大切なのだ。

小さな小石みたいなプライドでもいい

心のよりどころ、何かできることの自信、

もうなんでもいい。自分は字が書けるとか

歌が歌える、歩ける、呼吸している、もう何でもいい

自分でも何かやれてるじゃん!そういうこと

勇気のたね火が必要なのだ。

 

 

勇気を失ってはいかん!

勇気を失うことは自分を失うことだよ!

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金を失うことは大したことじゃないよ

それよりも、信を失うことが大変だよ

信頼を失うと、人間はなかなか取り返せない。

でも、それよりももっと大変なのは

勇気を失うことだよ!わかった?

勇気を失うことだよ!

勇気を失うことは自分を失うことだよ

勇気がなかったらどうやって牛と闘うんだい?

勇気を失ったらダメだ!!! 大山倍達

 

私の中で「小さな勇気の炎」を着火してくれる命の言葉だ。

 

諸君、勇気をもて!

部屋にこもって感情の限界まで爆発してみよう

そして、失業保険をもらいながら

嵐が過ぎるのを待つのだ。

やる気が、勇気が復活するときを

待つのだ。

金よりも

心の再起動の方が重要なのだ。

こうやって30年間、ワシは生き延びで来た。

 

 

14話終了